ヤマハ株式会社は、同社が展開する「Smart Education System」の新商品として、小学校向けのデジタル音楽教材『うた授業』を4月上旬より発売する。さらに小学校での歌唱指導の授業アイデアをまとめた教員用の関連書籍『「教える」から「学びを深める」うた授業へ~常時活動から歌唱共通教材、合唱へとつながる新しい学び方~』も3月下旬より発売。
ヤマハの「Smart Education System」
ヤマハが展開する、小中学校をはじめとした学校の教育現場を対象とする、ICT を活用した音楽教育ソリューション。
合唱や器楽、作曲までをカバーする幅広いデジタル音楽教材の開発・販売のみならず、楽器やネットワーク機器、クラウドサービスや人的サポートを含む包括的なソリューションを提供。
「Smart Education System」Website
https://ses.yamaha.com/
デジタル音楽教材『うた授業』
デジタル音楽教材『うた授業』は、ICTならではの豊富な機能と映像、体系化されたコンテンツによって、子ども達も先生も無理なく自然に楽しめる歌唱の授業を可能にする。
関連書籍には、先生の日頃の指導の悩みを解決する歌唱授業のアイデアを126ページに渡って収録し、今必要とされる音楽授業の実現をサポート。
いずれの商品も第一線で活躍する3名の著名な小学校教諭が監修・執筆を手掛け、小学1年生から6年生までの全学年をカバーする内容。
注目を集めるm授業冒頭や終了前に、5~10分程度の時間で継続的に音楽の力を積み重ねていく「常時活動」や、学習指導要領で定められている「歌唱共通教材」、そして「GIGAスクール構想」で進む教育現場のICT化に対応した新しい学びの形を提案。
価格と発売日
デジタル音楽教材『うた授業』
- 2ライセンス方式
- 提供形態
DVD-ROMパッケージ - 販売経路
教科書販売会社、楽器店、通販サイト(Amazon,楽天等)等 - 価格
10,780円(税抜9,800円) - 発売日
2021年4月上旬予定
- 校内無制限ライセンス方式
- 提供形態
ストリーミング配信 - 販売経路
EduMall(エデュモール)
※「EduMall」は、株式会社内田洋行が運営する教育コンテンツ配信サービス。別途「EduMall」の利用契約が必要となります。 - 価格
16,500円/年(税抜15,000円/年) - 発売日
2021年4月上旬予定
<「うた授業」製品サイト>
デジタル教材 https://ses.yamaha.com/products/digital_singingclass/
デジタル音楽教材『うた授業』
主な特長
1. 音楽の教育現場に最適な3つの授業メニュー構成
本教材は小学校の音楽科の教育現場に最適な3つのメニューから構成されています。「音楽で遊ぼう」には、昨今注目される「常時活動」を具体的に実践できるコンテンツを多数収録し、「日本の歌を歌おう」には、学習指導要領で定められている「歌唱共通教材」24曲をすべて網羅したコンテンツを収録しました。そして「いろんな歌を歌おう」には、シンプルな構成で児童でも取り組みやすい2パートの合唱曲を5曲選んでいます。これ一本で小学1年生から6年生までの全学年をカバーする体系的な「うた」の授業を実践できます。
2. デジタルならではの豊富な機能と映像
楽譜の色付け、テンポ・キー変更、リピート機能など、デジタルならではの豊富な機能と、34本の学習動画が、子ども達のレベルに合った学びを提供します。本教材の楽譜や映像を大型モニターに映して授業を行えば、先生は机間指導で子ども達をきめ細かく見取ることができます。また、伴奏や実演が苦手な先生でも、デジタル教材で音源を再生して代用することで、安心して授業が行えるようになります。
3. かわいいキャラクターが楽しい授業を演出
オカメインコの「ピッチ」とネコの「ビート」が教材の至るところに登場し、授業を楽しく分かりやすく進行します。愉快な雰囲気で子ども達の興味や集中を高め、キャラクターと一緒に発見したり、考えたりして学習を深めることができます。
4. 先生の教材研究を支援するコンテンツも充実
本教材には、子ども達の見取りポイントやデジタル教材を使った進行を解説した「活動案PDF」や、言葉だけではイメージしにくい活動の実践動画が収録されており、「使いこなせるか不安」という先生方も安心してご利用いただけます。また、ピアノ伴奏付きの楽譜も同梱されており、音楽専科の先生方にもご満足いただける内容となっています。
※歌わないコンテンツも収録
本教材には、音源に合わせて手をたたく、拍に合わせて座るといった、子ども達自身が歌う必要のないコンテンツも多数収録されています。新型コロナウイルスの影響が懸念されるなかでも、安心して「うた」に関する授業が行えます。
関連書籍『「教える」から「学びを深める」うた授業へ』
- 提供形態
書籍(教員用) - 販売経路
全国書店、楽器店、通販サイト(Amazon,楽天等)等 - 価格
2,420円(税抜2,200円) - 発売日
2021年3月下旬予定
- サイズ
B5判 縦 - ページ数
126ページ - 編著者
平野次郎 - 著者
岩井智宏、松長誠 - ISBN
978-4-636-97847-6 - 発売所
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
https://ses.yamaha.com/products/singingclass_book/
『「教える」から「学びを深める」うた授業へ』特徴
1. 学習指導要領をベースとした3つの柱で構成
「常時活動」「歌唱共通教材・合唱曲」「ICTの効果的な活用」の3つを柱とした構成で、学習指導要領をベースに現在の教育現場で必要とされる学び方を具体的に提案します。「常時活動」、「歌唱共通教材・合唱曲」のパートでは、授業進行をステップ別に紹介し、それぞれの指導ポイントを分かりやすく解説しています。そして「ICTの効果的な活用」のパートでは、子ども達と先生それぞれの視点からICT活用の利点を解説しています。
2. 音楽との多様な関わり方を生み出す5つの学ばせ方を紹介
本書では、「協働的な学び」「体を動かす活動」「様々に試す」「比較する」「気付かせる」という5つの特徴的な学ばせ方を紹介しています。単なる知識や技能の獲得を目的とするのではなく、子ども達の思考力や表現力を育み、主体的に学びと向き合う力を育てる音楽授業を提案します。
3. デジタル教材との高い連動性
本書で扱う楽曲は、デジタル音楽教材『うた授業』の収録曲をほぼ網羅しており、本書で理解を深めながら、デジタル教材で実践的な授業を行うことが可能となっています。また、文中のQRコードからデジタル教材に収録されている実践授業や学習動画を視聴することができます。
目次
- 1章. 授業づくり
授業の「学ばせ方改革スタート」
『うた授業』の3つの柱
『うた授業』で取り入れている様々な「学ばせ方」
「学ばせ方改革」で果たすべき、教師の役割とは - 2章. 常時活動(11教材)
- 3章. 歌唱共通教材(24曲)
- 4章. 合唱(5曲)
- 5章. ICT活用
ICTの利点を生かして
ヤマハデジタル音楽教材『うた授業』紹介・活用法
監修者・
制作協力者(編著者・著者)
平野次郎(筑波大学附属小学校教諭、筑波大学非常勤講師)
尚美学園大学卒業後、千葉県の公立中学校、小学校勤務を経て現職。研究テーマは、「対話する音楽 授業づくり」。
音楽科での思考力やコミュニケーション、子どもの一人一人の多様な表現を生かすための教師の役割や言葉のかけ方などに視点をあて、授業実践を積み重ねている。全国各地の研究会や研修会等で、主に「音楽づくり」、「常時活動」、「教科書教材」の指導法や授業アイデアの講師を務め、好評を博している。
教育出版の小学校音楽教科書「音楽のおくりもの」著者。「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料(小学校音楽)調査研究協力者。
岩井智宏(桐蔭学園小学校教諭)
東京私立清明学園初等学校を経て神奈川私立桐蔭学園小学校教諭(音楽科)。武蔵野音楽大学卒業、同大学院(ピアノ専攻)修了。
「音楽を通した人間教育」をテーマに様々な研究会、研修会に参加。イギリス、ハンガリー、アメリカと海外へ渡り日本以外の音楽教育にも触れ、さらなる音楽の可能性を研究している。
これまでに東京私立初等学校協会音楽部会主任、日本私立小学校連合音楽部会運営委員、平成30年度文部科学省・国立教育政策研究所より依頼の実践協力校(音楽)を務める。
松長誠(埼玉県所沢市立中央小学校教諭)
埼玉県所沢市立中央小学校教諭、作曲家。東京学芸大学教育学部音楽科作曲専攻卒業。学級担任、指導主事の経験を経て現職。
教職の傍ら、合唱の作詞作編曲活動にも力を入れている。ICT機器を用いた授業づくり、常時活動について研究を進めている。平成28年度埼玉県優秀な教員表彰。平成30年度文部科学省・国立教育政策研究所より依頼の実践協力校(音楽)を務める。